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2018.09.17 Monday

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    バルトーク:ピアノ協奏曲第1番 / ブーレーズ, ツィメルマン, シカゴ交響楽団

    2018.08.25 Saturday

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      20世紀のクラシックは「もう、やりたい事は先人達がやり尽くしたよ…」という燃え尽きがあると同時に、不可思議な情熱に満ちた作品が多い…ような気がする。

       

      そのような中で、果敢に我が道を突き進んだのではないかというバルトークの存在は「難解だけれども、どこかユーモラス」と言った印象。

       

      その難解さも手伝ってか、初めて聴いた時にはさっぱりわけが分からなかったのに、ふとした事で思わぬインプレッションを持ってお気に入りの作品になることだってある。それがこのバルトークのピアノ協奏曲第1番。

       

      これのどこがユーモラスなのですか?と訊ねられれば、自分は真顔で以下のように答えるでしょうね。

       

      まるで戦隊物のテレビ番組を見ているかのような第1楽章。いかにも悪と正義との漫然とした戦いを描いているようではないですか。

       

      サスペンスドラマに使われていてもおかしくなさそうなのは第2楽章。これ、絶対に人が殺される直前の緊迫したシーンですよ。

       

      アバンギャルドな時代劇にふさわしい第3楽章。街中に馬で乗りつけてきた武士が、いきなり切った張ったのチャンバラごっこを始める。

       

      そうなんです。これ、テレビドラマのサントラにそのまま使われていても絶対におかしくない作品だと、自分は確信しましたね。いや、もしかしたらサントラの作曲家がバルトークのこの作品をさり気なくパロディめかして使っているのではないかとまで思えるくらいに、実に現代的。

       

      なるほど、これは前衛と言うよりは今風なのだなと、もうこの作品を聴く頭はテレビ鑑賞モード。脳内で勝手に作られたシーンが次々と頭に浮かんでくるがごとく。

       

      解釈は人それぞれなのがクラシックなのだから、こんな発想で聴いてもバチはあたらないだろうしね。いいんですよ、これで。

       

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      シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47 / ハイフェッツ, ヘンドル, シカゴ交響楽団

      2018.08.12 Sunday

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        氷上の夜は滑るようにいつまでも続く。まるで朝を忘れてしまったかのように。

         

        月明かりは緩やかに地に降る。そこに息づく夜の動物たちを優しく照らし出す。人のいない時間のうごめき。木から木へと飛び交う羽の音と鳴き声。地を駆ける足音。仲間との交信。小さな生命たちによる歓喜の時。我らが時と光と謳歌する生命の息づかいは小さくもにぎやかに、夜の大地を覆い尽くす。

         

        ありとあらゆる野性の交歓。何者にも邪魔されず、ただ本能のままに命を作り出し、そして命を育む。飽和する命。はかなくも鼓動は確かにそこにあり。

         

        森よ、その喜ばしい時を静かに守れ。泉よ、滑らかなる鱗の煌めきを決して誰にも知らせるな。

         

        それでも忘れ去れたはずの朝は、やがて容赦なくその時にとどめを刺す。そして潜まれる呼吸たち。またすぐに訪れる月光の時。その元に広がるざわめきを夢見て、陽射しの影で眠れよ命。
         

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        リスト:ピアノ協奏曲第1番&第2番 / リヒテル, コンドラシン, ロンドン交響楽団

        2018.08.04 Saturday

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          岩のように硬く、羽のように軽やかに。変幻自在、そしてスクエアな演奏はリヒテルの真骨頂と言ってもいいのかもしれない。そしてその多彩なピアノの音色を引き出すオーケストラも雄弁に奏でる。

           

          リストの協奏曲はバレンボイム盤で所有していたのだけれども、正直なところ、その演奏にはさほどの魅力を見出せなかった。むしろ「リストはまだ自分には難しいのではないか」との思いを抱いたほど。

           

          ところがこのリヒテル盤を再生し始めた瞬間、「これだ!」と文字通りの衝撃が自分の中を突き抜けた。バレンボイム盤ではどこか霞んで見えたピアノの旋律も、リヒテル盤だと鮮烈に聞こえてくるのだから不思議なもので。

           

          それはやはり自分とリヒテルとの相性が良いのか、純粋に好みの問題なのか。リヒテルの見えない指の動きに耳が釘付けになるのだから、その両方以上のものがあるのだろう。

           

          東西が分断されていた歴史の中で、西側での演奏が許されなかったというリヒテル。もしその時にドイツ・グラモフォンが東側に渡ってリヒテルの録音をしていなかったならば、このような鮮やかな演奏も記録に残ることはなかったのかもしれないと、今となれば歴史が動かしたとも言えるありとあらゆる情熱が、ここには込められているのかもしれない。

           

          そう考えると、リヒテルという歴史的アーカイヴを今の時代に平和裡に聴けることは、実は贅沢中の贅沢を味わっているのではないかと心から思わせる、極上の時がここにはある。

           

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          リスト:ピアノ協奏曲第1番・第2番

           

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