シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47 / ハイフェッツ, ヘンドル, シカゴ交響楽団

2018.08.12 Sunday

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    氷上の夜は滑るようにいつまでも続く。まるで朝を忘れてしまったかのように。

     

    月明かりは緩やかに地に降る。そこに息づく夜の動物たちを優しく照らし出す。人のいない時間のうごめき。木から木へと飛び交う羽の音と鳴き声。地を駆ける足音。仲間との交信。小さな生命たちによる歓喜の時。我らが時と光と謳歌する生命の息づかいは小さくもにぎやかに、夜の大地を覆い尽くす。

     

    ありとあらゆる野性の交歓。何者にも邪魔されず、ただ本能のままに命を作り出し、そして命を育む。飽和する命。はかなくも鼓動は確かにそこにあり。

     

    森よ、その喜ばしい時を静かに守れ。泉よ、滑らかなる鱗の煌めきを決して誰にも知らせるな。

     

    それでも忘れ去れたはずの朝は、やがて容赦なくその時にとどめを刺す。そして潜まれる呼吸たち。またすぐに訪れる月光の時。その元に広がるざわめきを夢見て、陽射しの影で眠れよ命。
     

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