ベートーヴェン:交響曲第5番 / アバド, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

2018.09.02 Sunday

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    アバド&ベルリンフィルのドイツグラモフォン全録音60枚組CDボックスを購入したのです。ボックスセットの枚数もここまで来ると、来るところまで来てしまった感が強いのだけれども、まだまだ上には上があるしね、と自分を納得させての購入。@160ほどだったのでつい買ってしまった、と言うのも本音ではありますが。

     

    この60枚を全て聴ききるには一生かかるだろうとは思ったのだけれども、そもそもクラシックに傾倒し始めた理由の一つが「クラシックは一生聴ける」と思うに至ったからでもあって。

     

    さて、そこでアバドとベルリンフィルとの組み合わせなのですが、一聴してその場で気がついたのは「あれ?ベルリンフィルってこんなにスッキリしていたか?」と言うこと。

     

    これまでベルリンフィルは主にラトルの指揮で聴いており、またラトルそのものが自分にとってのクラシックの入口の一つだったことから、最初のうちは全く疑問も持たずに聴いていたのです。

     

    ところが、自分の音楽嗜好がクラシックに大きく傾き、その中で色々な指揮者、楽団の演奏を聴いているうちに「ラトルとベルリンフィルの組み合わせって、何かもっさりした感がないか?」と疑問を持ち始めたのであります。

     

    その原因が、指揮者にあるのか、楽団にあるのか、はたまた録音にあるのか、その理由はまだ解明に至っていないのだけれども、ラトルのそれは華はあるが、どこか演奏の歯切れの良くない、何かが装飾されすぎたような演奏に感じられるようになっていたのは事実でして。

     

    そこでこのアバドの演奏を聴いてみると、いや、実にこれまた見通しが良く、フルオケならではの重厚感と、同時にスッキリとした音の見晴らしの良さを感じさせられたのです。重いのだけれども軽やか。その二律背反が同時に存在する演奏とでも言いましょうか。

     

    思うにアバドはシンプルに楽団をコントロールするタイプの指揮者なのではないかと。だからこそ、楽団の持つ力を素直に引き出すことが出来ていて、それが今回のインプレッションに繋がっているのではないかと、ベートーヴェンの第5番を聴きながらこれを書いている今、気がついたのです。

     

    これは自分が今まで気がついていなかった鉱脈を掘り当てたかな、と言った感もあり。だとすればこの60枚組もじっくりと聴ける要素は多いだろうと期待も持てるわけで。

     

    ややするとベルリンフィルを少し遠ざけ始めていた自分を、また引き寄せることになるのかなと。ラトルが任期満了になった今、今後のベルリンフィルにも期待出来るかもしれないし、また、このアバドが残した録音も十分に楽しめることになるだろうと。
     

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