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2018.09.17 Monday

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    ベートーヴェン:交響曲第3番 / カラヤン, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

    2018.04.07 Saturday

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      理由は定かではないが、自分はカラヤンを敬遠していたきらいがある。どこか近寄りがたい、クラシックに対する十分な耐性と理論武装が出来ていないとこれを語ることは出来ない。そのような印象が先行していた。

       

      ところがつい最近、Twitterに流れていたドイツ・グラモフォンの宣伝につられ「これもまた一つのチャレンジか」と聴いてみることにしたのがこの3番と8番のカップリング。

       

      そして十年近くのご無沙汰でカラヤンを再生させてみると、そこにあったのは、完璧に統制され寸分のズレも存在しない現代建築のような、それでいて音楽として心を完全にわしづかみにされる完璧なクラシックの音世界だった。

       

      このディスクが録音された1984年ともなると、カラヤンも老成の域に入り、ともするとひびの入った骨董品になっているのではないか、といった不安もどこ吹く風。手駒であったのだろうベルリン・フィルから朗々とした深い音を引き出し、ホール全体にそれを解放させている。いや、ホールという器ではなく、届く限りの空間へと音を響かせるかの如く、あらゆる楽器が楽器としてそれぞれに役割を与えられていることが手に取るように分かる。

       

      聴き進めていくうちに、クラシック音楽とはいかなるものかと問われているような気にもなり、その解を求めるべく耳は音へと集中していく。問いかけと解答を同時に提示しているのが、カラヤンのタクトであるのならば、自分はその生徒となって目の前で繰り広げられる魔術の一挙一動から目を離すことが許されなくなる。

       

      カラヤンが超一流であるか否か。クラシックの世界では答えが出ているのかもしれない。かく言う自分においては、ここまで統制され、それに対してアンビバレンツなまでに芳醇な音世界をまざまざと見せつけられると、とにかく頭を垂れて「一流です」と喉の奥から声を搾り出さざるを得ない。

       

      現代のクラシック録音を聴く上では、やはり避けては通ることが出来なかったカラヤン。このタイミングで聴くことになったのも、きっと当然の巡り合わせなのだろう。クラシックの沼にさらにはまり込んだような気がする、なんとも罪作りな1枚になってしまった。

       

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      モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 / ハーン, ヤルヴィ, ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン

      2018.03.31 Saturday

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        このモーツァルトの楽曲を聴きながら、自分はアイドルユニットPerfumeの「チョコレイト・ディスコ」を思いだしていた。この楽曲はクラシック畑におけるダンスフロアにふさわしい音楽なのではないかと。

         

        ダンスフロアとなる舞台装置がカンマーフィルのオケならば、その上で様々なステップを見せてくれるのが、ヒラリー・ハーンのヴァイオリン。モーツァルトならではの軽快な舞台の上を、隅から隅まで動き、踊り尽くすハーン。

         

        踊りは人間の感情を表現する技法のプリミティヴな一つであり、それは音楽も同様。その親和性を改めてここで説く必要もなく、これらが融合してダンスミュージックとなる。それは例え現代においても、モーツァルトが活躍した18世紀においても、ダンスミュージックとして機能する音楽は、正にその機能のためだけに存在する。

         

        だからこそ思いだしたのは「チョコレイト・ディスコ」であり、250年遡ったクラシックにおけるダンスミュージックを表現したのが、モーツァルトのこの楽曲であり、またこの演奏なのだろうと、つらつらと思ったのだ。

         

        ハーンの演奏は正に譜面をダンスミュージックとして弾き起こしたかのように滑らかなるステップを見せ、また時に激しく床を踏み込む足さばきを見せる。踊りが人間の脳に引き起こす愉悦を余すところなく表現するヴァイオリン。それがこの演奏には感じられるのだ。

         

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        モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番

         

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        シューマン:交響曲第3番 / ラトル, ベルリン・フィル・ハーモニー管弦楽団

        2018.03.24 Saturday

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          「歓喜と自省の輪舞」

           

          シューマンを代表する4つの交響曲の中から1曲を。

           

          滔々と流れゆく音に身を任せることの出来る楽曲の一つ。それは楽曲の持つ抱擁力から来るものであり、その抱擁力こそがクラシック音楽の持つ力ではないかと考えさせられる。同時に音楽が導く多幸感とカタルシスを得ることの出来る楽曲でもある。

           

          それは決して派手な印象を与えるだけのものではない。曲全体を覆うような華やかさとは対照的に、進みゆく音の中で自らへの問いかけを求められる側面もまた存在する。内省的とも形容可能なものであり、音楽を前にして自らが何を思うか、何を訴えかけられているかと言った、禅問答にも似た思考のゲームが繰り広げられているようにもまた感じられるのだ。

           

          果たして多幸感における幸せとは何を基準として幸せとするか。どこを切り取ると、この楽曲から内省なる言葉が出てくるのか。

           

          この短尺の楽曲の中で、シューマンはパレットに色とりどりの絵の具を並べ、「お好きなように」と、解釈を勧めているようにも感じられる。それは作曲家に許される無責任さであり、聴き手に許される自由でもある。

           

          聴き手の解釈を縛る音楽が存在するのと同時に、これほどまでに自由度の高い音楽もまた存在する。数多あるクラシック楽曲の中では小品に過ぎないかもしれないが、そこに込められた問いかけと言うフックの多さが、この曲が持つ最大の魅力ではないだろうか。

           

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          (2015-09-20)

          マーラー:交響曲第6番 / ヴァンスカ, ミネソタ管弦楽団

          2018.03.17 Saturday

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            80分超えの大作。聴く際には適度に休憩を入れることをおすすめする次第。

             

            さて、マーラー。1911年没という近代の作家としては、相当に聴き応えのある、現代音楽に入る一歩手前で踏ん張ってクラシックの様式美なるものを継承した人物だと勝手に思いこんでいる。

             

            楽曲はジェットコースターのように多角多面に展開をし続ける。次に何が出てくるか全く予想できないジャックインザボックス的なところも、また聴いていて痛快。その滅茶苦茶なストーリー性が魅力的とも言える。

             

            しかし、かように時にロマンティックに、時にヒステリックにオーケストラが悲鳴を上げる譜面を書き綴ったあたり、マーラーなる人物は自分の精神状態に対して、非常に過敏かつ起伏も大きな作曲家だったのではないかと。

             

            自らの感情のおもむくままに浮かんできた音を、ジアゾ焼きの設計図のように全て譜面に書き殴り、それでいて交響曲としての破綻を来さないあたりに、自らを非常に冷静に見つめている作曲家本人の視線を感じ取らざるを得ない。感情の揺れ、ぶれ、と言った物を吐露しているかの如くなのが、その場面転換の切り替えの激しさにも繋がっているような。

             

            大作志向なこの作品は、音の揺れを作曲者の揺れとして心をのぞき込めてしまう、そのような後ろめたさすらおぼえるくらいに、神経を剥き出しにして作り上げた楽曲なのではないかと。

             

            今回下記に紹介する音源は、現時点でリリースされたばかりのヴァンスカ指揮、ミネソタ管弦楽団の演奏によるもの。清冽かつスクエアな音作りに魅力を感じている次第。もっと精神的に聴いていて辛いマーラーや、ライトなマーラーもあるけれども、ここで聴けるマーラーは美しさに振り切ったものであるように感じられる。

             

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            マーラー:交響曲第6番 【SACD Hybrid】

             

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